氷ノ山 山スキー
【山域】 中国山地 (鳥取県/兵庫県)
【日時】 2004年 3月20日 (土)〜21日(日)
【コース】 若桜氷ノ山スキー場〜二の丸(三の丸)〜氷ノ山頂上 【往復】 氷ノ山頂上をベースに色んな斜面を滑降
【メンバー】 野人(L)、怪人、原人、哲人、てるてる、あねご、ふじポン(旧姓ふじふじ)、もりちゃん 山スキー&ハイク合同パーティー
【天気】 20日 曇り のち 雪 のち 晴れ 21日 晴れ
氷ノ山には大山に通う前から毎年通ってきた。今回で7年目である。例年は3月の始めに行っていたが、大雪で登頂出来なかった事が二回有り、今年は泊まりはこの連休しか休めそうになかったので、この時期にしてみた。氷ノ山の頂上付近はなだらかな台地が広がり自由な滑降コースを選ぶ事が出来るが、日中、雪が緩み過ぎると斜度が緩い為にスキーが走らない、泊まりで朝一に滑るのが理想である。 予定通り若桜氷ノ山スキー場の登山口に到着、装備分けをして出発。小屋泊まりでテントは無いが、夜の鍋と酒でザックは重い。いきなり、登高のリフトでスキーにシールを付けていたので降りる時に、私はコケてしまった。這って退けてリフトは止めなかったが、足をひねり荷が重いので立て無くてとても無様。怪人に助けて貰う始末。情無い。ゲレンデトップからはスキーはザックに取り付けて痩せた藪尾根を皆さん登り始める。私はワイドシールの威力でダマシダマシ根性でシールで登る。スキーを背負うと余計にザックが重くなっちゃうんだよね。尾根が広々したブナの疎林に変わり、他のメンバーもシール歩きに移る。途中、若桜氷ノ山ユースホステルの山スキーツアーの人達に出会った。二の丸で休憩。丁度、1時間。頂上まで半分の場所である。雪が締まっているので、ハイク組も同じペースで歩ける。みんな、荷物が重いのに、歩くのが速い。まあ、今回は山に溺れた馬鹿ばかりの集団なので当たり前と言えばそれまでだが、本当に元気な奴らばかりである。最近、ネットで話題になっていた「ワサビ谷」への下降点を確認したりしながら、アップダウンを繰り返して頂上に向かう。怪人は数年前にワサビ谷を滑っているが、今回は下部は雪が少なく苦労しそうなので下山時は見送る事にする。曇ってはいるが視界は良く氷ノ山頂上が先に見える。 12:00 氷ノ山頂上着。当初、積雪次第では雪洞を掘って泊まる予定であったが、無理なので小屋泊とする。小屋の二階に上がり荷物をデポして寝場所を確保、大休止。先客は居たが日帰りとの事だった。充分休んだのでお待ちかねの滑降となったが、外に出るとガスに覆われホワイトアウト。おまけに雪まで舞いだした。天気予報では曇りのち晴れだったので、雪には驚いた。豪快に一気に滑って行きたい所だが、視界が利かないのではぐれないように後続を確認しながらチマチマ滑る。それでもブナ林まで滑ると視界が利くようになり、気持ちよくツリーランを楽しんだ。天気は今一だが、今日は雲っていたお陰であまり雪が緩んでいなく結構快適に滑る事が出来た。このまま滑り下っていたら切りが無いので、適当に引き返す。GPSでは標高1200m地点であった。シールを付けて登り返す。頂上に近付くと次第に晴れ間も覗いてきた。とてもラッキーだ。天気予報通りだな。 天気が回復してくると、2本目を早く滑りたくて待ち切れない。今度は南斜面の滑降である。この斜面は斜度的に丁度良く豪快に滑れる、大好きなコースである。頂上台地からブナ林への境には10m位の段差が有り、それぞれのテクニックを駆使?して突破する。カメラを構えベストショットを狙う。2本目は手短に切り上げ、3本目へと登り返す。天気が回復してくるとブナ林よりも、頂上のオープンバーンを滑らないと勿体無い。3本目は1本目と平行したコースにシュプールを刻む。これも最高であった。自分達が描いたシュプールで自己満足に浸り、写真も撮りまくる。再び頂上に登り、皆さんお疲れモードになってくる。しかし、北斜面が私を呼んでいる。時間もまだ早いので、もう1本行こう! 北斜面は雪質も硬く締まっていて、これまた違う滑降が楽しめた。振り返ると頂上小屋とブルースカイ、真っ白の雪斜面。とても絵になる素晴らしい景色だった 5時から小屋で宴会モードとなる。連休にも関わらず宿泊者は私達だけで貸切で気を使う事無く、大いに山談義を楽しむ事ができた。9時に就寝。下界よりもぐっすりと眠る事ができた。夜は寒かったが小屋の毛布が有ったので助かった。 翌朝は6時に起床。小屋内のペットボトルの水が凍っていたのには驚いた。小屋の二階の窓を開けると、東尾根の遥か向こうから朝日が昇って来ていた。滑る事と夜の酒の事しか頭に無かって御来光なんて忘れていたので、とても感動してしまった。 朝一は取りあえず東尾根を1本滑る。昨日よりも北寄りにほぼ登山道に沿って神大ヒュッテまで滑った。神大ヒュッテの傍には6人用テントが2つ張ってあった。このルートは杉の自然林「古千本、古千本」であり、一部多少ブッシュがうるさいが、ブナ林とは違った趣がある。登り返して、2本目は南東斜面から東尾根の南の支尾根へかなり下まで滑り込んだ。でも、後でGPS軌跡をカシミールで見てみると昨日とあまり変わらない位置までの滑降で意外ではあったが、大雪原からブナの森へ、斜度も地形も変化があり、ワクワクするルートで実際以上に長く感じたのだろう。一昨年、頂上小屋で出会った姫路のおじさんは、このコースをダイヤモンドコースと呼んでいたが、その気持ちがよくわかる。登り返しは昨日の疲れもありしんどく、ハイク組も暇を持て余していたので、9:45 頂上を後にする。飲んで食って減らした筈なのにザックは重たかった。 頂上から登山道に沿って急斜面を少し滑り、少しトラバースして稜線へ上がる。二の丸へのアップダウンは、私はシールを貼り付けて進んだ。原人は少しばかりの下りも滑る為に、スキーを担いだりしながら進んでいた。根性を感じてしまった。二の丸では真新しいウェアーに装備のスノーボーダー達に出会った。私達は薄汚れた衣服に大きなザック、原人なんぞは樹林での頭の保護用に登攀用のヘルメットまで常時着用していたので、我らは彼らにはチンドン屋に見えたかも知れない。 二の丸から再びスキーが威力を発揮して一気に下る。最後の痩せ尾根は悪戦苦闘するが、もりちゃんのスキーの上手さを見せ付けられた。私も木の葉落としなどを駆使して木の間を抜けていたが危ないし、先行する怪人はブチコケて滑落しかけたりしていたので、怪我をしては危ないし、板も勿体無いので外してリフト終点まで少し歩いた。リフト終点で後続を待っていたら、原人が根性でスキーで降りて着た。やはりイカレテいる。でも、彼のスキー板は年代物の旧モデルなので壊れても惜しくないからできる技なのかもしれない・・ ゲレンデトップから一般スキーヤーに混じり、気合を入れ後悔しない1本を滑り、今回の山行は無事終わった。 |
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【古生沼北端〜東尾根南支尾根滑降】 |
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【南斜面滑降】 | |
【古生沼南端〜東尾根南支尾根滑】 |
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【北斜面滑降】 |