大山 「三鈷峰 南面」 「剣ヶ峰 三の沢」 滑降 「極めて危険」
【山域】大山・剣ヶ峰(1729m)、三鈷峰(1516m)
【場所】鳥取県
【日時】2011年3月19日(土)
【コース】博労座P
(7:10)---元谷(8:05)---上宝珠越(9:15)---縦走路(9:55)---三鈷峰(10:40)---南面滑降---登り返し---剣ヶ峰(12:54)---三ノ沢滑降---環状道路(14:06)---枡水(15:00)---南光河原(15:40)
【天気】晴れ時々曇り
【メンバー】いけしゅん、野人
【ゲレンデ積雪】大山ホワイトリゾート=220cm
当初は三鈷峰北東面Aルンゼ滑降を目的に三鈷峰を目指した。
山下ケルンから北壁 |
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弥山尾根東稜を目指す?パーティーが見えた | |
救助隊ルートを登る |
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剣谷をトラバース気味に稜線へ | |
地吹雪 | |
振子沢源頭 | |
三鈷峰を目指す | |
風が非常に強く、突風で倒されそうになる。 | |
三鈷峰山頂を越えて、Aルンゼエントリーポイントへ進む。 | |
Aルンゼ俯瞰 | |
回り込んで雪庇下の一段下がった平らなところまで下り、雪の状態を調査。 | |
超湿の重雪 北面は吹き溜まりになり新雪は多く50cm程で、弱層あり。 |
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崩れ落ちる雪 この斜度、この雪質、この新雪では、スラフを落とす程度では済まない。 自ら誘発した雪崩に巻き込まれる可能性が高い。 雪崩のリスク高く、北東面Aルンゼ滑降断念。 南面のユートピア側の東谷源頭に落ちる斜面を滑る事にし、 三鈷峰頂上へ引き返す。 |
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三鈷峰頂上から南面ドロップ | |
不安定な新雪がスラフとなって落ちるが、開けた斜面で逃げ場もあり、 斜度はそこそこだがボトムは東谷源頭で安心感はあった。 |
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例年は雪が付いていなかったり、大きなクラックがあって、 今まで滑れるチャンスがなかった、三鈷峰南面。 |
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下山は何所を滑るか悩んだ結果、 剣ヶ峰からダイレクトに三の沢に滑り込むチャンスを伺いに縦走路を進む。 |
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槍ヶ峰に人影が見え、トレースがあった。 | |
雪庇の隙間から三の沢俯瞰 | |
剣ヶ峰 ハング気味の雪庇が発達してドロップポイントが・・・ |
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剣ヶ峰 石標 方向掲示板 | |
弥山側に回り込めば雪庇を回避してドロップ出来るポイントがあった | |
大山最高峰 剣ヶ峰からドロップ | |
剣ヶ峰直下をトラバース 支尾根を越えて三の沢へ 新雪は20cm弱で足元を取られる程ではないと判断した結果の突入だった。 |
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50度超えの急斜面。自発的に雪崩を誘発して不安定な雪を落とす。 スラフを落とすなんていう次元ではなかった。 点というより5m幅位の面で表層雪崩が起こり、掃除されたその中を下降。 危険なので距離を開けて、お互いに確認しながらの滑降だった。 |
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セカンドが新たな雪崩を誘発。 最初はちょろちょろとスラフ程度であったのが規模が大きくなる。 沢底に居たのでは危険を感じ、支尾根に逃げる。 あのままモタモタしていたら雪崩に巻き込まれ一緒に流されていただろう。 雪庇崩壊のブロック雪崩にも要注意だった。 極めて雪が重たかったので、崩れるスピードは遅かったのが救いだった。 |
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デブリランド化したこんな所を滑る羽目に | |
こんなデブリに埋まれば大変な事になっていただろう。 完全埋没する程の高さでは無いとは思うが、 こんな押し固められた雪に押されれば骨折や捻挫は免れない感じだった。 |
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環状道路 三の沢から環状道路、横手道と、大山寺まで帰る道のりは長かった。 |
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桝水〜大山寺はやっと開通していた。 | |
三鈷峰北東面Aルンゼを断念したのは正解ではあったが、 三の沢に滑り込んだのはリスクマネジメントの麻痺だとしか思えない。 反省点はあるが、経験としての収穫はかなり大きな1日だった。 |