猫又山(2378m) 山スキー

【山域】 北アルプス(富山県) 毛勝三山
【日時】 2006年 6月3日 (日)
【コース】 片貝南又発電所〜最終堰堤 〜猫又谷右股 〜東芦見尾根〜猫又山(往復)
【メンバー】 野人(単独)
【天気】   曇り 時々 晴れ
【装備】  バンディットXX 170cm,ディアミール3,ガルモント・Gライドg−fit 

GWでもう滑り収めたつもりだった。メインの板もチューンナップに出しているし・・
しかし、梅雨前の晴天の保障された日曜日。山スキーメーリングリストの情報で滑れる事は解っている。土曜日の仕事が昼で終わった、色々考えた、やっぱり行くしかない。

土曜午後3時、倉敷出発。今シーズンは度重なる山スキーで高速を使い過ぎた。ここに来てせめてもの自粛として極力下道を走る。でも、京阪神で渋滞で疲れたり、最後はタイムオーバーになりかけて高速を利用する。魚津IC手前の有磯海SAで2時間仮眠して朝3時起床。無理矢理うどんを食べて腹を膨らます。
片貝川南又の林道の分岐を行き過ぎ片貝山荘まで行ったりとロスも有り、取り付きの南又発電所に着いたのは4時45分。慌てて準備をする。


6時10分 標高1050m
5時南又発電所(標高約700m)出発

スキー・兼用靴も背負って林道を軽登山靴で歩き始める。
林道は所々雪が有るもののロボット歩きの兼用靴では辛いだけだ。

6時10分、枝沢を上がっていく林道と別れ河原に下りる。
ここで猫又谷全貌が現れる。
沢の左岸(進行右側右側)をずっと進む。
枝沢の渡渉はスキー兼用靴では難儀するところだが、軽登山靴なんで飛石伝いに楽に渡れた。

雪が多くなりソールの柔らかい軽登山靴はスリップしてきたので、釜谷出合(1090m)で軽登山靴をデポして兼用靴に履き替える。
6時30分

標高1150m付近からスキーを履いてシールで歩く。

標高1150m付近
猫又谷全貌 (望遠で撮影)

正面の雪渓(右又)を稜線(東芦見尾根)鞍部に登り上げる。
7時15分、二股 標高1500m
先行パーティーに追い着く。

シール歩行に移ってからはハイペースで登れ、つぼ足登山者にみるみる追い着いた。
「野人さん?」って声を掛けられビックリ。

 真ん中の人は、昨年、白山東面台地に行った時に、
 白山頂上でお会いした石川県のM中さんでした。

 偶然の再会、本当に嬉しい事です。
シールで登っている自分

M中さん、今回も写真有難うございました。


標高2000m付近までシールで登りました。
8時30分 標高2000m付近

稜線までスキーで登りきろうとクトーを付けて頑張っていたが、効率が悪くなってきたので、ここから背負ってつぼ足で登る。

登山者のみんなはアイゼンで登っていたが、ザックの奥からアイゼンを出すのも面倒だし、硬い兼用靴はキックステップも良く利くので、いらんだろうと登っていたが、稜線直下はかなり雪が硬くなってきてちょっと怖い思いをした。
ピッケルは持っていたので登れましたけど・・


8時50分、稜線2190m 東芦見尾根 到着

剱岳の勇姿に、疲れが吹っ飛ぶ。



 剱岳 2999m

  この景色を眺める為に登ったのも、目的の半分。
ここにスキーをデポして行こうかとも思ったが、頂上へ相棒を連れて行かないのは可哀相なので一緒に行く。

山頂へは尾根の東斜面をトラバースして登る。
この藪を20m位漕ぐと向こうは山頂までずっと雪は繋がっていた。

帰りは標高差200m、ここまで滑れるので、スキーを背負って行ったのは正解だった。

急斜面になる前にアイゼンを装着する。
無しでは、かなり厳しい状態だった。
この奥が頂上
9時30分、猫又山頂上着(2378m)


しばらくすると、M中さん達3名も登って来られた。
山頂から 猫又谷と東芦見尾根
頂上から 釜谷山、毛勝山 南・北峰

毛勝三山の主峰の毛勝山に登って毛勝谷を滑ろうと最初は考えたが、ネットの最新情報では毛勝谷はデブリが今年は激しく雪面が荒れているので、今回は猫又谷を選択した。
左から 朝日岳、雪倉岳、白馬岳、鑓ヶ岳


M中さんの仲間に超ベテランの詳しい人が居られ、色々教えて下さいました。
五竜岳と鹿島槍ヶ岳 
猫又山山頂にて剱岳を拝めて、これ以上の幸せはなかった。



10時、頂上出発

毛勝への縦走に向かったM中さん達と別れる。
頂上からスキーで滑る。
雷鳥はすっかり夏の装いだった。




10時20分、東芦見尾根鞍部到着

 10人近くの登山者が休んでいた。


10時30分、猫又谷に滑り込む

   斜度は30度ちょっと位かな?
  
    ジャンプターンで高度を下げる。


今日は曇りがちだったので雪は適度のザラメで滑りやすかったが、下から登ってきている人もいるし、凹凸でバランスを崩すのを恐れて、スピードは控えめに滑った。
本日初めてスキーヤーに出会いました。
朝、駐車場で出会った千葉の方です。

同じく山スキーMLで菅@美麻(大町市)さんの情報を見ていたとの事でした。

この時期は仕方ない事だが、後半は特に雪が汚く石も転がってきたが避けながら
なんとかスキーを傷める事もなく滑りきる事ができた。
11時15分、軽登山靴デポ地到着 釜谷出合(1090m)

この少し上までスキーで滑れた。
この時期なのに、頂上から標高差1400mも滑れた事になる
猫又谷に別れを告げる
12時15分、南又発電所 到着



帰りは金沢東から福井県の金津までの区間だけ国道8号を走った。
名神京都でのリフレッシュ工事の大渋滞は予想を遥かに越え1時間のロスタイムで疲れきってしまったが、20時過ぎに家に帰る事ができた。

11月の白山から始まった今シーズン、これで本当の滑り収めとなった。
初滑りと滑り収めとも前後1ヶ月空いてはいるが、
7ヶ月間もの、史上最長の「2006シーズン」だった。
怪我も無く今シーズンも終わった事に感謝。



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