海抜0mから富士山日帰り往復

【日時】2010年7月19日(月)
【コース】 太平洋 駿河湾 田子の浦(0m)〜新五合目〜富士山頂上 剣ヶ峰(3776m)
【メンバー】 野人(単独)

山スキーで知り合ったがTOKKENさんが3年前に実行され、とても衝撃を受けた海抜0mから富士山日帰り往復。
今回、自分もやっと念願叶って、この3年間の想いを現実化できました。




7月17日 夜倉敷を出発。 新名神から伊勢湾岸道経由、愛知県のパーキングで途中仮眠。
7月18日
7時頃からおもむろに起床。8時頃出発。
11時頃、田子の浦到着。暑い。
自転車で走るルートの下見と涼しい昼寝場所確保の為に富士山に向う。
冨士山スカイライン(県道180)標高1200m付近の西臼原のキャンプ場横の空き地で夕方まで昼寝。 夕方目が覚めて、行動食の買出しもあり里に下りる。
22時過ぎに田子の浦港の駐車場所に行き、準備。

7月19日 午前0時、田子の浦漁港出発
水面タッチで海抜0mスタート

冨士・富士宮市街、深夜なので車も比較的少なく意外に走り易かった。
下見をしたので順調に、県道353〜国道139〜県道180と繋げる事ができた。
0時50分 コンビニで朝飯 
こんな時間だけど、朝飯に違いない。
ライトは2灯で、メインは6Vのハロゲンにサブは3VのLED。
テールも赤色LED点滅。
登山装備のザックと靴を入れたバックを、大山でデビューしたシートポストキャリアに積載。
夜間走行と荷物積載の為に、それなりに武装準備はしてきた。

暗闇の中、もくもくと県道180「富士山スカイライン」を登る。
出発から2時間程でフル点灯のメインライトが電池切れで予備に交換。
時折、登山車と思われる車が抜いていく。
思っていたよりも交通量は少なかった。
対向車もたまに来るが、自転車だといつまでもハイビームのままの
輩が大半で目がくらむ。

新5合目分岐スカイポート冨士からが正念場。
県道152へ曲がる。
この連休はマイカー規制。
シャトルバスは6時からで、タクシーがたまに走るだけ
さすがプロドライバーは違う、自転車でもすぐさまライトを下げてくれる確率100%。
4時過ぎて、空はだんだん明るくなっていく。
4時45分 富士宮口 新5合目到着

ここまでくればもう気持は楽だ。

田子の浦からの (サイクルコンピューター DATA)
距離 49キロ
走行時間 4時間22分
所要時間 4時間45分
平均速度 11.2キロ
富士宮5合目からはご来光は位置的に見えなかった。
しかし、影冨士は見ることができた。

空に映った影なんて初めて見たかも知れない。


登山指導員のおじさんが、自転車で来たのに興味を持ってくれて話しかけてくれた。
彼は自転車にも詳しくて、話が尽きなかったがあまり話し込んでいる余裕が無かったのが残念。
せっかくなんで、看板まで担ぎ上げる。


5時30分 登山スタート

今回は一眼レフは置いてきたし、登る事だけに専念する。
意外に登山者は少なく、自分のペースで登れる。
冨士・富士宮 市街

左の噴煙の右が田子の浦
自転車で登ったからか高度順応が出来たのかそれ程苦しくない。
一応、タイムトライアルでもあるので、限界に挑戦する。
日本人は皆死にそうな血相で金剛杖突いて必死で登っているが、
外国人(西洋人)は涼しい顔しているように見える。
それに結構ペースも速く元気だ。
なんか日本人が負けているような気がして、変な負けん気が起きる。
外国人を抜く時は特に気合を入れて走ってみたりした(苦笑)

それにしても単調な登りだ。
もう9合目まで来た。

山スキーでスキー背負ってアイゼンで急斜面登っている苦しさや、テント泊縦走に比べたら、ザックは空みたいなもんだし足取りは軽いのは当たり前だろう。
間もなく頂上だ。
最高所 剣ヶ峰に向う。
日本最高所へ最後の登り
7時55分 冨士山頂 3776m

5合目から2時間25分、思った以上のタイムで登れた。


写真は赤の他人です。記念撮影の行列が出来ていました。
大沢崩れ
お鉢

お鉢巡りは一昨年したし、今回はのんびり景色を楽しみに来た訳でもないので、携帯で日記速報をUPして、一気に下るとする。


8時30分 下山開始
9合目万年雪山荘の布団と枕
これでも一部分ですよ。
この小さい小屋にこの数の枕・・・
どんな格好して寝るのか考えただけでも恐ろしい。

8合目までは登山道は比較的広くて抜くのに苦労はしなかったが、それより下は結構難儀した。
道を空けてくれるような山慣れした親切な人はほとんどいないし、皆自分が下りるだけで精一杯だから、隙を突いて一気に走り抜かないと前にいけないので、ビックリさせでかなり強引になってしまったので顰蹙だったと反省。だけど、仕方ない。
100人は抜いたと思いますが、もっと大渋滞でどうにもならないかと考えていたので助かったのですけど・・
ガレ場の下りは小股で走れば膝にもダメージ少なく、滑った時のリカバリーは大変ですけど、割と下り易かったのが正直な感想です。
9時38分 5合目

1時間8分という自分でも信じられないタイムで下山。
どれだけアホな下り方をしたか・・・

服を着替えてパッキングをして、あとはダウンヒル。
10時5分、標高差日本一ダウンヒル開始

荷物の重さで不安定なので、思いっきり楽しむ事は出来ず、ペース落として安全走行。
長い長い下り、よくもこんなにも登ったもんだとつくづく思う。

富士宮市街に入るまでは快適な下りだったが、下界に下りれば猛暑に車も増えて走り難い。
大型車が横を走る抜く時は怖いですし、こっちも歩道に逃げてあげたりと気を使います。
ここらの歩道はロードバイクで走れたもんではありません。
国道138から県道353の分岐や国道1号を横切ったりする時は、車では問題ないんですが横断歩道が無かったりで自転車では行きたい方へ進めない。
深夜は車もまばらだったので、好きに横切ったりしましたが今は轢かれちゃいます。
田子の浦へ向う最後の方になって、進路を見失って迷走(泣)
20分位はロスしたかも。暑さにやられたのもありました・・
11時50分、田子の浦 到着

車の横を通り過ぎて、灯台のある突先に向ったが工事しててバリケード有ったりで大変でした。
砂浜まで下りたかったのですが、そこまで無理する事もないでしょう。
車の駐車場所まで戻りました。
12時間の長いようで短かった、道のりでした。

車に到着後、風呂に入ったりのんびりする時間はないので、積んでいた水を頭からかぶってシャワー代わり・・・

12時30分に田子の浦出発。
国道1号バイパス経由で清水ICで東名道に。
何度か渋滞に遭いながら、睡魔とも闘い、
19時30分、倉敷自宅到着。
帰りの運転が一番しんどかったかも知れないです。

後記

自転車で走る距離が多くて歩きは少ないので、3776mの標高差であっても 、それほど辛い事はなかったのが正直な感想です。
炎天下で5時間の自転車の登りは耐えられないだろうが、あの時間帯は前半は夜でも暑かったが、丁度良かった。
全体的には登山はおまけで自転車ヒルクライムがメインの「海抜0mから富士山」 だった。

人それぞれ、色んな楽しみ方があります。
所詮、自己満足の世界です。
今回は3年越しの課題達成ではありましたが、終わってみればあっけなかったです。
GWの奥穂直登ルンゼの時は感無量で、あの時の様な達成感も無いので何故か不思議です。
しかし、完全燃焼した事には違いありません。

もっと休みが取れる環境ならば、こんな事に興味を持たなかったのかも知れないと思う今日この頃ですが、元々忙しない性格故のものなのかも知れません(笑)


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